それは、まさかの煉瓦構造物と古レールであった。まずは煉瓦構造物からご覧頂きたい(以下全ての写真はクリックで拡大可)。
街路灯のポールの足元左側に煉瓦で出来た小さなトンネルのような構造物が解体されつつあるのが見える。近づけないのが残念だが若干拡大してみた。
煉瓦が見えているのはトンネルで例えるとスプリングラインより上部といったところだろうか。ただ、画面左側に向かって既にその上部が撤去されたように見える部分が続いているのが分かる。
果たしてこの構造物は何であろうか。全くの独断と偏見で言わせて頂けるならば、これは下水管だと思われる。根拠としては『神田下水』の存在である。詳細は以下のリンクをご覧頂くとして神田下水はなんと明治 17 年から 18 年にかけて整備された煉瓦による下水管による下水道である。そしてその一部は今なお煉瓦下水管のまま機能しているのである。
リンク先に掲載されている神田下水の煉瓦下水管の断面図での寸法や断面形状から見ても、拙者にはこれが虎ノ門にもあったとして思えない。
残念ながらここ虎ノ門二丁目交差点の煉瓦下水管(当記事ではそうだと仮定する)は、わずかな長さのみ顔を覗かせているため、どこからどうつながっている(いた)のかをうかがい知ることは出来ない。下の写真で分かるように既に土砂でほとんど埋められている状態ではあるが、街路灯が思いっきり線上にあったりすることから個人的な推測では既に供用を停止していたと思われる。
この煉瓦下水管(そうだと決めた)は今後何か情報を得られたら追ってお知らせしたい。
続いてはこれまたまさかの古レールである。上述の煉瓦下水管のすぐ脇に埋設物を撤去したと思われる鉄くずのような塊が目に入ったので何気なく見てみたらそれこそが古レールであった。
ただ、これらの古レールは比較的断面が大きく 37kg/m はありそうに見えたので煉瓦下水管のように歴史的価値が高いレア物とは違うかも知れない。これ以上近づけないため見える範囲で確認したところでは残念ながら刻印を発見することは出来なかった。
さすが東京と言うべきか、地面の下には我々一般人の知らない多くの歴史的遺構が今も数多く眠っているのだろう。引き続き観察を続けたい。
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